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私立月見里学園高等部
もしもシリーズ:瞬×新名編[1周年]
Q.もしも瞬と新名が付き合ったら?


「キャ〜!うそ!?瞬様がなんでここに〜!?」

「ああんっ!その強い眼差しに見つめられたぁあい!」

「うお・・・やっぱ芸能人はオーラが違ぇな」

「ちょ、俺写メ撮りてぇんだけど!むしろムービー!?あのタマシュンが目の前で動いてる!!!!」

 どこに行ってもこれだ。

幼少期から芸能界にいた俺にとっては常に視線がつきまとうのは当たり前のことで、見られるのが仕事みてぇなもんだ。

それは仕事場でも街中でもさらにはこの男ばっかりの学校の中でも一緒で、正直気の休まる暇なんて一度だってなかった。

それがどうだ。

「・・・新名」

「え・・・瞬?何でここに?」

 このきょとんとした顔で俺を見上げる男1人のためにウザイ視線の中、この俺がわざわざ1年のフロアまでやってきている。

コイツと出会う前なんて正直、全寮制だというのに行事以外はろくに学校にも行ってなくて、よくて寮の部屋で眠っているのが常だったっつーのに。

その上・・・。

「すげぇ、こんなツーショットなかなか見れねぇぞ」

「類は友を呼ぶってやつ?うっわ眩し過ぎて目開けれねぇ」

「2人とも超カッコいい〜!!」

この月見里新名という男も常に他人の視線が付きまとう人物で、俺達が並べばそれが2倍にも3倍にも膨れ上がることが分かってるってのに、だ。

 当の本人は慣れてるのか、気にしていないのか。そんな外野の声など目もくれず、まっすぐに俺に視線を向けてきやがる。

その視線が気持ちいい。

そして奴の存在自体も心地いいものだと感じたのは、出会ってからさほど経っていなかった筈だ。

「・・・行くぞ」

「は?行くってどこ・・・ってオイ!?瞬!?」

 自然と浮かんだ笑みに周りがはっと息を呑むのが分かって、その隙に椅子に座ったままだったコイツの腕を掴んで立ち上がらせる。

そのまま状況が把握出来ずに混乱してるらしい奴を引き摺るようにして教室を後にすると、暫く経ってどよめきが起こるのを背中に聞いた。

「ちょ、瞬!?何なんだよ!?」

相変わらずコイツはコイツで喚いてやがるし。

 煩ぇとばかりに口を塞いでやれば、悲鳴とも嬌声とも言えない声が周囲から上がって増々騒がしい。

「黙ってついてくりゃいーんだよ」

ただ一人静かになったコイツには満足して、腕を引く手をお互いの指を絡めるものに変えて、騒然とした廊下を悠然と歩いていった。

A.強引ingマイウェイな瞬に振り回されつつも満更じゃない新名

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あきゅろす。
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