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私立月見里学園高等部
A
「ちょ、カズ!」

「ん、んむ!?」

 カズの発言に秦名がたしなめるように口を塞いで、何となく空気が重くなる。

もしかしなくとも気、使わせてるよな?

伊近のこと・・・。

「あのさ・・・

「…ゴルァ!テメェら!チャイム鳴ったのに席に着いてねぇなんざ喧嘩売ってんのか?あぁ?俺様の手を煩わすんじゃねーよ。さったと席に着け、そして俺を崇め奉れ・・・って、お。新名元気そうだな」

・・・あ、加賀美」

「じゃなくて鏡也先生だっつったら何回分かんだよ新名。…あ゛、お前らは鏡也様って呼べよ?」

「「「はーい!鏡也様〜」」」

 俺の言葉を遮るように教室にやってきたのは加賀美・・・いや鏡也先生で、相変わらずな奴とクラスメイト達に呆れてしまう。

「・・・こないだは、その・・・悪かったな」

しかし改めて俺に向けた顔は真剣そのもので、俺は突然のことに訳が分からず首を傾げてしまった。

謝られるようなこと・・・何か・・・。

「あ」

「って、オイ。新名、まさか忘れてたってことは・・・」

 伊近のことで頭がいっぱいで加賀美にされたことなんてすっかり忘れてた。

肯定するように頷けば、脱力したような溜め息が1つ、2つ、3つ・・・。

「まさかとは思ったけど・・・」

「はぁ・・・。とりあえずお前は新名に近付くんじゃねぇ、この猥褻教師」

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あきゅろす。
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