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私立月見里学園高等部
A
 教室に着いたら着いたで智希が言ったようにロッカー、机の中は例のラブレターやらプレゼントらしき包みでぎゅーぎゅー詰め。

それらを言われるがまま紙袋に詰めさせられて、どーしてお前らはどうもないんだ!?と睨みつければ、ぴょーんっとこの日初めて智希に背中から抱きつかれた。

「んーっ!やっと新名にくっつける!」

「・・・智希」

「あ、ああ。ゴメン。なんで俺と黒崎は大丈夫なのかって話?俺達だてに幼稚舎の頃からここにいないってこと。俺は昨日も言ったように手紙はちゃんと受け取ってるけどさ、黒崎なんていくら入れたって即効捨てられるから皆も直接じゃないとアピールしなくなったんだよ。って言ってる傍からそれ捨てようとするなー!」

 そんな智希の説明を受けた結果はこうだ。“面倒なものは捨てるに限る”ということ。

しかしゴミ箱に紙袋を突っ込もうとすれば、ぎゅうぎゅうと抱きつく腕を絞められて・・・クソ、締まってる!締まってるって!

「とりあえずはどーいう人が新名の親衛隊についてるのか調べないと。その中で使える奴は使う。メンドーな奴は切る。と、お分かり?」

 紙袋を元の机の横に戻した俺に智希は満足そうに頷くと、いたずらっ子の様な顔で何だかこの状況を楽しんでいるようにも見える。

しかし、お前。結構打算的な奴だったんだな。

そんなこと言われると俺もそういう風に思われてるかも、とか思うだろうが。

まあ、でもそれならこんなに俺に親身になってくれるはずねぇけど。

「・・・俺だって好きでこんなこと言ってるんじゃないよ?こんな風にもならなきゃここじゃやっていけなかったってこと。まあ、・・・伊近さえいればこんな面倒なことにもならなかったんだけどなぁ」

 ああ、やっぱ智希の考えには理由があるんだな。

しかし、昨日も思ったんだが、伊近がどーのこうのって。

黒崎の親衛隊を抑えるやらなんやら・・・だったはず。・・・それはどういうことだ?

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あきゅろす。
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