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私立月見里学園高等部
A
「バカっ!黒崎、お前が率先して周り煽るようなことしてどーすんだよ!?」

「・・・チッ」

 どうやらちっこいのが騒ぎだしたのは黒崎の行動にあるらしい。

全く、お前アドバイスしてくれるのか邪魔するのかどっちかにしてくれよな。

「はぁ・・・」

「新名やっぱ分かってないし」

ジト目を向けたというのに黒崎には何故だか脱力したように溜め息を吐かれてしまって、な、なんだよ?

智希まで呆れたような声出しやがって。

「とにかく、教室着くまで大人しくしてろ。いいな?」

 子供に言い聞かせるように黒崎はそう言って、また一定の距離を置くように隣に並んで歩き始める。

智希も少し責めるように俺を見ていて、とりあえずここは2人の言うことを聞いとくべきだな。

 無表情、無表情と別に念じるまでもなく出来てしまうそれで昇降口までの道程を微妙に早歩きで進んで、その間も絡み付いてくる視線も全てすっぱり無視した。

だというのに校舎内に入ってからもその視線は途切れることなく、ウンザリしてしまう。

でもここで溜め息を吐こうならばまた騒がれるのはさっきのことで分かってるからな。

 心の中で溜め息を吐いて、靴箱に手を掛けたところだった。

「あっ!新名、ストッ〜プ!!!!」

そんな智希が俺を止める声が聞こえるけど・・・は?

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あきゅろす。
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