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私立月見里学園高等部
お決まりの・・・
「・・・きゃ、朝から新名くんと目が合っちゃうなんて最高〜!」

「ほら、アレ。月見里新名じゃね?」

「ああ、ふつーにしてたらまるで範疇外なのによ。あの顔はマジやべぇよな」

「新名ちゃ〜ん!笑って〜」

「こっち向いてくれないかなぁ」

 翌日、まだ休めという心配性な黒崎をどうにか宥めて登校したのはいいんだが・・・。

し、視線が痛ぇ。

「・・・だから休めっつったんだよ」

「んーせめて登校時間ずらせば良かったかも?」

 両脇を黒崎と智希に固められて、寮から校舎への短い道程を歩いてるだけなのにさっきからもの凄く視線を集めている。

入学してから1ヶ月、コイツらと行動を共にしているからか常に視線は付いて回っていたが・・・。

さっきから聞こえてくるのは俺のことばかり。

こ、これが親衛隊の効果ってやつなのか?

「はぁ・・・」

 溜め息を吐けば、それだけで色めき立つ周りの奴ら。

俺はお前達に対して溜め息付いてるんだけど、な?

「・・・新名、分かってるだろうが愛想は振るな。ガンも飛ばすな。ノーリアクション、無表情」

 何かの呪文の様に黒崎が耳元で囁いて、それを頷く前に金切り声がそれを邪魔する。

「きゃあああああ!!!!」

「いやーっ!永久様ぁあ!!」

「新名くんやめてーっ!」

ってお前らがその声止めろ。

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