私立月見里学園高等部
騒がしい奴ら
「・・・ってんだろ?」
「アァ!?誰のおかげでこの部屋は入れると思ってんだ、あ?」
煩ぇな・・・。
人がせっかく気持ちよく寝てたっつーのに・・・ってあ。
どうやらあのまま寝ちまったらしい。
やっぱ黒崎に指摘されたとおり疲れてたのか。
俺自身やっぱり自覚ねぇんだけど。
それにしてもギャーギャーギャーギャー騒がしい・・・誰だ?
「黒崎!お前声デケェんだよ!!シーィイイイッ!新名が起きる!!」
ってアイツらに決まってる、か。
しかしこの騒がしさにほっとするってのも可笑しな話だよな。
「うるせーよ、智希・・・。もう起きた」
この中では1番高くよく通る智希の声に完全に覚醒した俺はそうくぐもった声で答えると、ピタリと話すのをやめたらしい2人・・・智希と黒崎を見上げる。
どうやら、というかやっぱり伊近はいないらしい。
入学してからなんだかんだ4人でいることが多かったから凄ぇ違和感。
寝て起きて全てが解決してるわけもなく、いつもいるはずの片割れがいないことに現実を突きつけられた。
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