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私立月見里学園高等部
見つかった!
 すくっと立ち上がった俺に龍之介は少し残念そうな(だから何で・・・)顔をした後、しかしそれをぱっと笑顔に変えて駆け寄ってくる。

「ハッニ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

両手を広げ、抱きついてこそうよする奴に俺は身を翻すと、龍之介は無様にも柱にぶつかった。

まあ、自業自得だな。

「あああ・・・やっぱりハニーの愛は痛い」

「で、用件ってのは何なんだ?」

 結局電話で伝えられなかった龍之介の用件とやらは一体何なのか。

俺としては一刻も早く寮の自分の部屋に戻って落ち着きたい。

律儀にそれを聞いてやる俺も俺だが・・・。

「ああ、そうだった!とりあえずは親衛隊設立おめでとう!ハニーがどんなに素敵かは俺が分かっていればいいことだが、しかしそれが皆も漸く分かってくれたようでダーリンの俺としては鼻高々さ!親衛隊の彼らはきっと君のことを敬愛し、守り立て、時には手を差し伸ばしてくれるだろう。今日は1日限定の解禁日ということで皆色めき立っているが、何、気にすることはない。この生徒会会長の俺が傍にいれば誰一人として抜け駆けしようなんてことは・・・」

「あ!あれアシュレー様じゃない?」

「きゃー!新名くん探してここまできたけど、アシュレー様まで見れるなんて超ラッキー!」

「む・・・あのアシュレー様と一緒にいるのって誰?」

「ここからじゃ顔が見えない!!!けど、僕たちのアシュレー様とあんなに親密にしてるなんて許せない〜!!」

 延々と続くのではないかと思われた龍之介の言葉は突然現れた第三者によって終止を余儀なくされる。

助かった・・・と、ほっと息を吐いたのもつかの間。

その内の1人の台詞に嫌な汗が背中を伝っていくのが分かった。

“新名くん探して”だって!?

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あきゅろす。
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