私立月見里学園高等部 4:でれでれ顔(龍之介×新名) ※龍之介と新名は付き合ってる設定です。 「ほら、アンタもじっとしてねぇで手伝え」 こ、これは夢だろうか!? 愛しのマイスィ〜〜〜〜〜ットハニーが俺の部屋で・・・俺の部屋でエプロンを付けながら俺のために愛妻料理を作ってくれているとは!!!! いやいや、俺達は誰もが羨むラブラブカッポォなのだから!夢なはずはない。 いつもハニーが釣れないせいですっかり忘れがちだが、そう。 フフフフフフフフフフフ!!!!! つ、ついにハニーが俺のモノだということを認めてくれたのさ!!!! どうだ!羨ましいだろう! だがハニーは俺のモノだから君達に譲るわけにはいかないのだよ〜!!!!!!!ハハハハハハハ!!!! 「・・・オイ、聞いてんのか?」 ああっ!そんな余計なことをしゃべっている間にハニーが拗ねてしまったじゃあないか! しかしそんな拗ねた顔も可愛くて堪らないよ、ハニー!!!!! 眉間に皺を寄せてこちらを上目で見つめる(この俺の身長が素晴らしく高いからさ!)ハニーこと俺の新名は相変わらずどんな顔をしていても可愛い・・・っ! 両手をばっと広げて抱きしめようとすれば、しかしそれは俺の神さえ恐れをなすほど素敵な顔に持っていた皿を押し付けられることで阻止されてしまった。 ああっ!照れている君もすっごく素敵だ!!!! 「・・・だらしねぇ顔してんじゃねーよ」 溜息を吐く顔も堪らなく色っぽい・・・ああ君はなんて俺を惑わす天才なんだろう・・・っ! 顔に押し付けられたままの皿を新名の手を包み込むように持てば、途端朱が走る頬。 「おや?」 珍しいこともあるものだ。 いつだって君はいくら俺が愛を囁こうが、キスしようが、何をしても怒ったり拗ねたような顔こそすれ、そんな風に頬を赤らめたことなどなかったというのに。 そのまま新名の手ごと皿を下に下ろし、そのほんのり赤く染まった顔を覗き込めば、ばっとその皿が奪われ、エプロンの裾をはためかしながら俺の横を通り過ぎてしまう。 カタンという音ともにそれがローテーブルに置かれ、再び新名が俺の横を通り過ぎる…前にその腕を掴んだ。 「りゅ…っ!」 「新名」 ああ、我ながらなんて甘い声なんだろうか。 思わずうっとりしてしまいそうだよ…。 そんな俺の手を振りほどこうと新名の手が振り回されるが、ああ、この程度猫にじゃれられているような可愛らしいものだ。 反対側の腕が振り上げられ、俺の顔面をめがけて飛んでくるがそれを軽々と押さえ込んでしまう俺。 格好良すぎて新名が気絶してしまうかもしれないな。 まあ、ハニーの拳はなかなかだが、フフそれをいつも受けている俺にそれを抑えることは容易いことだよ! 「・・・うぐっ」 「フン、龍之介のくせに生意気なんだよ」 しかし、俺としたことが油断してしま・・・った。 そうだ、ハニーにはその黄金の左足が・・・ああ、でもそのしなやかな筋肉のついた長い足に蹴られるなら本望さ。 「・・・んな顔で笑うな」 膝蹴りを食らった腹を押さえ・・・多分幸せそうな顔で笑っているだろう俺を見ながらハニーはやはり釣れない。 だが、それが彼らしいと笑みを深めれば、また照れた様子で蹴りを繰り出され・・・ああ、でもやっぱり愛が痛いよ。 fin ------------ * あとがき * ハニーはダーリンのだらけきった笑顔に弱いというそんなお話です。(?) しかし限りなく新名さんがツンデレでバイオレンスなし上がりに・・・。 はい、すいません。あたしの理想の受けなのです。 照れ隠しに本気で殴る、蹴る。攻めはそれをいつも甘んじてうけている・・・っと。 それにしても龍之介のナルシというか勘違い具合が腹立たしいですね!(*´∀`*) 追記:龍之介は自分の身長が素晴らしく高いと言ってますが、実際は3cmしか変わりませんー。(笑) お題配布元:あなぐら様より 「セクハラ5題」 [*前へ][次へ#] [戻る] |