私立月見里学園高等部
A
ぺこっと頭を下げた3人の(色々と理解できなかったことは多いが)熱意に負けた俺は頷こうとしたのだが、そこをすかさず伊近に頭をホールドされてしまい・・・。
「伊近?」
「新名。お前親衛隊が何か分かってないだろ?分かってないのに頷こうとすんな。というかんなもんできたら俺が新名にベタベタできなくなるだろ!」
・・・ぽかーん。
何を言い出すかと思えば、コイツは・・・!
ちびっ子3人は呆気にとられたような顔をして、黒崎と智希は何故か賛同するように頷いてるし。
「そうだ!俺だって新名にくっついてられなくなるだろ〜!」
「俺だって・・・部屋でいちゃいちゃできねーじゃん!」
「アァ!?黒崎てめ、いちゃいちゃだと!?」
「うるせー!俺が新名といちゃいちゃして何が悪ぃ!」
「新名は俺んだってんだろ!?いい加減その鳥頭で理解しろよ!」
そして1週間ぶりの黒崎と伊近の喧嘩・・・。
よくも飽きずにここまで揉めれるもんだな、コイツらも。
目の前で繰り広げられる口喧嘩に呆気にとられる3人に苦笑してみせれば、ぼっという音がしそうなほど急に顔を真っ赤にして、こちらも忙しい。
「お前らがそこまで言うんだったらさっきの話、やってくれていいから」
「新名!?そんな勝・・・
「わあああ!ありがとう!新名くんっ!!」
「僕たち一生懸命頑張るよ!」
「大丈夫!伊近様や永久くん、智希くんには迷惑が掛からないようにするから、ね!」
んー・・・ならいいのか?」
未だ反対する智希も、このちびっ子3人の勢いには勝てなかったようだな。
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