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私立月見里学園高等部
バイオレンスハニー
 まだうじうじと泣き言を吐く龍之介の頭をもう一度叩いてやると、うっすらと涙を溜めた目で見上げられ、なんとなく後ろめたい。

ってだまされるな!そもそも先に手を出したのはコイツだ!

危ない危ない、うっかり涙に絆されるところだったじゃないか。

 その意味も込めて睨みつければ、今度はシュンとした表情で俯いてしまう。

・・・ああ、もう!そんな図体デカイ男がそんなことしても可愛くとも何ともないぞ!!!!

う・・・ちょ、ちょっと可愛いと思ったのは内緒だ。

「おい、龍之介」

 しかしこんな子供みたいな奴に敬語を使うのもばかばかしいだろう。

強い口調でそう呼べば、ビクッと顔を上げられる。

って、涙に騙されるな。俺。

「これから先、俺に何かしようっていうなら覚悟しておけ」

「っ!?」

「返り討ちにしてやるから、もしそんな気を起こすんならもう少し鍛えてからにしろ。相手してやる」

「に、新名〜!」

 心を鬼にした言葉に、さらには不良さんもビビッて逃げ出してしまったという俺の睨み付けのダブルパンチに、ふざけた龍之介もさすがに懲りたに違いない。

しかしその予想に反して、龍之介は満面の笑みで抱きついてきて、全く持って意味が分からん。

とりあえずそれを引き剥がし、そのまま地面に叩き落すという酷い扱いをしたのだが、何故かそのままキラキラとした目で見上げられて気持ちが悪かった。

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あきゅろす。
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