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私立月見里学園高等部
A
 しかも更に驚いたことにその相澤先輩が生徒会長だというのだから、心底驚いた。

いや、俺が先輩の何を知っているわけでもないから決め付けるのは良くないことだとは分かっているのだが、人間の印象というのは大切な問題で・・・。

どちらかと言えば隣にいる那月先輩のほうがしっかりしてそうに見えるんだが。

「やあ!子猫ちゃん達!年度末での人気投票では俺にたくさんの投票をしてくれて、ありがとう!そんな君達のおかげで見事生徒会長に選ばれた、そう!俺の名前は・・・」

「アシュレー様ぁあああ!!!!」

「YES!いいお返事だ。よりよい学園生活を皆が送れるよう、最善を尽くすことを俺自身に誓うよ」

 突っ込みどころは色々あるが・・・かなり不安なことは確かだ。

それに人気投票って・・・立候補者の中で選挙をしたんじゃないのかよ。

人間顔だけじゃないと思うぞ・・・。

 生徒達の異様な盛り上がりようについていけない俺は、助けを求めるように伊近を見れば、この喧騒の中黙想しているのか反応がないし、後ろの2人は完全に寝ている。

講堂に来るまでの気合はなんだったんだ!?

これに立ち向かうために入れた気合じゃなかったのかよ!?

いっそ俺も一緒に眠ってしまいたいが、こんな中で寝れる自信がない。

というか初めてのこの雰囲気が気になって仕方がない。

「さて、俺の素晴らしさを皆にも分かってもらえたようだし、そろそろ隣の蓮にバトンタッチしようかな?」

 きゃーきゃーという歓声と拍手が鳴り止まない中、気が済んだのか相澤先輩は隣の那月先輩にマイクを手渡す。

やっぱりその仕草はオーバーすぎるものだったのだが。

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