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私立月見里学園高等部
麗しの生徒会
 壇上に上がったその6人は、種類こそ違えど皆が皆、誰が見ても美形だと言われる様な人達だった。

その中には入寮の際に案内してくれた相澤先輩や、先ほどの那月先輩の姿もあり、正直驚いてしまう。

もしかしてこの学校の生徒会は顔で選ばれているのではないだろうかと疑ってしまうほどで、この異様な人気もそのせいじゃないんだろうか。

いや、でも相澤先輩は少し変なところもあったが、面倒見もいいからそうではないと思うんだが・・・。

 そんなどうでもいいことを俺が考えている間に、いつの間にか歓声が止んだらしい。

見れば壇上の相澤先輩が何やらポーズを次々と決めていて、生徒達はそれに釘付けになっているようだった。

 うっとりと見つめる者、ほぉっと感嘆の声を上げる者、携帯で撮影する者と様々だ。

しかし、俺の目には奇怪なダンスにしか見えないのだが、そのあまりの奇行っぷりにみんな引いているわけでは・・・ないんだな。

なんていうか異文化に触れ合った気分なのは俺だけなんだろうか。

 変なダンスを踊っているようにしか見えない先輩だったが、どうやら最後のキメポーズに入ったらしい。

髪をかき上げ流し目でウィンクを決める相澤先輩に、どこからから現れたカメラマン達がいっせいにフラッシュを浴びせ、その様は芸能人さながらだ。

それにしてもあんなに綺麗にウィンクができるなんて器用なもんだなと感心してしまう。

俺なんて絶対に両目を瞑ってしまうだろうに・・・。

 しかし、生徒達にはそんなことどうでもいいようだ。

その流し目ウィンクに奇声を発した彼らは、バッタバッタとドミノ倒しのように後ろへと倒れていく。

あのウィンクには何か特殊な力でもあるのか!?

と思ってしまうほど見事な光景に、俺は開いた口が塞がらなかった。

 初めて会ったときも変わった人だと思ったが・・・相澤先輩・・・あんな人が生徒会の人でこの学校は大丈夫なんだろうか?

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