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君が好きだから無敵
3



授業が終わりみんな一斉に地下室を離れる。

ジニーはぼんやりと歩いていて躓き荷物を全てぶちまけてしまった。


前を歩いていたクラリスの足元にもコロコロと杖が転がって来る。
クラリスはしゃがんでそれを拾い上げた。



「誰だよ、何もないところですっ転んでるノロマは」


振り返ったジキルが荷物を拾うグリフィンドール生を見てせせら笑った。
ジニーはジキルを睨むが何も言い返さない。


「邪魔だっ僕の近くでうろちょろするなっ」

「じゃあ足元にある本、君が拾ってくれる?」


荷物を拾うのを手伝っていたコリンが近づいてきて、ジャックはバッと身を引き噛みついた。
コリンはどこ吹く風でジャックに返した。



「行くぞ」


屈むコリンに顔を歪め、ジキルが不快そうに歩き出した。
アカネとジャックが後に続きアギもクラリスを促すが、杖を拾ったクラリスはついでに辺りの教科書も拾い上げていた。

アギがぎょっとして身を固める。
コリンは何を思ったのかそんなクラリスの姿をパシャリとカメラに収めた。


「何撮ってるんだよ!」


ピシャリとコリンに言いながらジニーのもとへと拾った荷物を渡しに行くクラリス。


「……ありがとう……」


きょとんと言って受け取ったジニーに構わずクラリスが何事も無かったかのようにアギのもとへ戻る。



「……ドラコが泣くぞ?クラリス」

「なんで?」

「あいつグリフィンドールは特に嫌いだろ」


アギの言葉にクラリスはそうだね、と頷いた。


「でも少し驚いたな。
ジキルはともかく、ジャックもグリフィンドールが苦手なんだね」

「ああいうバカな奴らは大嫌いだよ。自分の正義感で好き勝手して、周りの迷惑は何一つ考えないんだから。
悪いことなんかしてないだろ?って感じが本当に不快だ」


ジャックの言葉を聞いていたアカネはフン、とくだらなそうに鼻を鳴らしたのだった。


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あきゅろす。
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