愛おしすぎて 綺麗な笑顔、真っ白な心、汚れを知らない魂。 俺の目に、君はそう映って見えた。 「水迴せんぱいっ!」 少し高い声に呼ばれ俺は足を止めた。 振り返るとそこには純粋で綺麗な笑顔。 「綱吉」 その笑顔に俺も自然と顔に笑みが浮かぶ。 今まで、誰かの笑顔でこれほど幸せな気持ちになった事はあっただろうか。 こんなに誰かを愛おしいと思った事はあっただろうか。 「こんにちは、次移動ですか?」 「うん、そうだよ。…あれ?綱吉、いつも一緒にいる二人はどうしたの?」 「え?ここに…、あれ?い、いない!?ごめんなさい、水迴先輩!失礼します!!」 「くすっ、うん、じゃあね」 ころころと変わる表情、とても素直な君。何時までも変わらないで欲しい。 だから俺の気持ちは伝えられない。 俺なんかが、君を穢してはいけない。 だけど、君を見守るくらいは許してくれてもいいよね? 愛おしすぎて (この気持ちを伝えることが出来ない) 前次 |