24.月光





コレを月光だなんて

キミが幸せそうだから何も言わないけれど



「じゃーん!!!!」

正月も過ぎ、世の中では人々が本格的に働き始めた今日この頃

例にも漏れず俺等も仕事です

遅れてやって来たハイドさんは何やらオマケをお持ちのご様子

「ハイド何それー」

「よう聞いたなケンちゃん!!これは皆大好き山吹色の食べ物でーす」

「おー今年もそんな季節ですなあ」

「・・・賄賂?」

「なっ!ユッキ!!何言うのこの子はっ!!」

「だって山吹色って言ったじゃん」

「それはお菓子!!山吹色のお菓子!!」

「あ、そっか」

さて問題です

皆大好き山吹色の食べ物とは一体何でしょう

「ふふっ、エエやろテッちゃん!」

「・・俺別に・・・それ消化に良くないんやに?」

「エエやん折角の正月なんやし」

そんな膨れられましても
そんなもん好きなのハイドくらいやん

「今年はエエの手に入ってんで!!」

そうかいそうかい

そりゃあよかった

「粒は大きいしギッシリ詰まってるし!」

ハイハイ

食べるなら机の上片付けてくださいね

「色もむっちゃ綺麗なん!!」

そうねえ、綺麗な山吹色ですねえ

「お月さんみたいちゃう?」

いや、んな聞かれても

「ででーん!!解禁!!!」

ででーんて・・・

「うわ!眩し!月光ですか!!」

机には木箱に大切そうに詰められた黄色の楕円
ハイドに言わせると月光の輝き
俺には綺麗よりも生臭いとしか・・・

嫌いでは・・・ないけどね

「1年我慢したんやもん!!」

正月だけ解禁なんやもんね

存分に楽しんで戴けるのなら俺は何も言いませんよ

あぁホラ

ケンちゃんとユッキーも俺と同じ顔

もぐもぐしてるハイドを呆れた顔で見守ってる
ハイドの意識は完全にお月さんの方やけど

憎いね

数の子





24.月光












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あきゅろす。
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