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どれを読んでも笹塚さん
即答(新婚さん)

「今日の夕飯は何がいい?」
「……んー……まあ、軽いもの」

軽いもの、かあ。お刺身とか、サッパリした酢の物とかにしようかな。
頭の中で今日の献立を考えながら、買う物をメモしていく。

「そういえば最近寒くなってきたよねえ」
「……そう?」
「朝晩なんて特に」
「あんまり気にしてなかったな……まあ、言われてみればそんな気もする」

衛士の言葉はゆったりしている。
適当じゃなくて、ちゃんと考えて返事してくれてるから。

「冬物のパジャマ買おうかな」
「いいんじゃない」
「衛士もお揃いでどう?」
「……派手な柄じゃなけりゃな」

可愛いピンクのほわほわのパジャマを着て困り顔になってる衛士を思い浮かべたらふっと笑みが零れた。

「名前、何笑ってんの」
「なんでもない」

新聞から顔を上げて小首を傾げる衛士に首を振って誤魔化す。
それで誤魔化せたかどうかわからないけど、衛士の視線はまた新聞に戻った。
冷蔵庫の中身をチェックして、買い足すものを素早くメモする。
いいな、こんな日曜のお昼。
衛士の仕事もお休みで、時間が優しく流れてるのが目に見えるような、そんな午後。

「ねえ衛士」
「なに」
「私と結婚してよかったと思う?」

私の問いに、衛士がバサリと新聞を折りたたみながら「毎日思ってるけど」と当たり前のように言って微笑んだ。





元拍手お礼でした。

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