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ファイトだ小春、めげるなユウジ(小ユ財)
*校内廊下にて

「とうとう終わったっスね」
「何のこっちゃ」
「先輩の恋」
「終わってへん! 断じて終わってへんで!」
「やかましっスわ」

後輩くんが事実を述べると、やけくそで否定する先輩くん。
四六時中一緒だった相方への思いは断ち切れない。

「女なら紹介したるよ、先輩」
「俺は女なんかこれっぽっちも興味あらへん」
「あっそ」
「それに白石が言うとったけど光、ほんまは女に声かけ行けへんのやて?」
「ばれました?」
「あほやわお前……あっ」

突然、頭にリボンを付けた相方が通りかかる。

「会いたかったで小春!」
「あら光。蔵リンか千歳くんか謙也くんどこにおるか知らん?」
「部長は便所で」
「きゃあああ! ありがと光、じゃ行ってこなくちゃ」
「俺もついてくわ」
「……金太郎用の毒手を開発中やから邪魔せん方がええで」

先輩二人が消えた後、財前はぼそっと忠告した。

「頼みたいことがあるんだけど、ちょっといいかな」
「ん。ああ、別にええよ暇やし」
「やった! あのね財前くん……」

女に声はかけに行かないが、かけられたら普通に話す。
要するに自分から行くのが面倒なだけで、裏を返せば何もしなくても向こうから寄ってくるのである。





END.


小春たちのその後か、財前くんのその後、どっちも書きたかったがためにどっちも書けなかった。


20081010

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