正しくおごりましょう(赤丸ジ柳)
*コンビニにて
「もっかい買うべきっスかね」
「赤也がジャッカルに千円借りる確率九十パーセント」
「やっぱ俺かよ!?」
「あっ、高ぇしずりぃぞ赤也。ジャッカル、俺も俺も」
部活帰りに四人は近場のコンビニで買い食いをする。
「じゃあ先輩はお釣りでいいっしょ」
「いいぜぃ」
「こら待てお前ら!」
「無駄だ。あいつらは犬じゃない。待てと言われたら逃げるタマだぞ」
「なあ、わざとだよな? あの二人、俺の所持金知っときながらやってるよな?」
「頷くと哀れだから頷けない」
同情を誘うテニス部員、第一位は間違いなくジャッカルだ。
「ほらよ」
「なんだかんだ言って世話になってる先輩にあげますよ」
戻った丸井と切原は大量のチロルチョコを元・千円札の持ち主に渡す。
「誕生日は一年に一度しかない。おめでとうジャッカル、プレゼントもらえたな」
「めでたくねぇ! 今日誕生日じゃねぇしこれ買った金もともと俺のだし」
「ま、グレんなよ。お前とダブルスすんの結構楽しいぜ」
「ありがたいけどグレるぞ」
「んじゃ十分の九もらいますね」
「取ってくなよ! こっちに半分は残してけ」
いじられまくりの上級生にどうぞ愛の手を。
END.
余談ですが柳はこの時ミネラルウォーター一本だけ買いました。
20080830
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