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さっちゃんの口説き方(銀新神さ)
*万事屋にて

「お願い銀さん! 私の心のゴミ箱から丸めて捨てた手紙を取って!」
「誰が取るか。んなもん手助けする暇あったらダンゴムシでも丸めるわ」

また今日も立派なストーカーとして忍び込んださっちゃん。

「まあまあ。さっちゃんさん、心にゴミ箱があるんですか? 捨てたならそのままにしてていいんじゃ」
「だめよ。日夜追い続けても届かない想いを記してるの。ボツになってもくじけない愛を貫いてるの」
「一方通行の恋アルな」

年下に冷めた視線を送られても、彼女には一人の男しか見えていない。

「あの、僕ら仕事に出掛けるんで。突き破ってきた天井、直して帰ってくださいね」
「うるさいわねダンゴムシ」
「え、僕ダンゴムシなの」

たまりかねた銀時が仕方なく話に乗っかる。

「うわー、俺ダンゴムシ好きだわ。丸めていい? 今夜俺の下で大胆に丸めていい?」
「ぎっ銀さんの下……」

さっちゃんは興奮を隠しきれず、銀時に見つめられる新八を押しのけた。

「あと一声アル」

神楽の要求に銀時は溜め息混じりで応える。

「俺のダンゴムシになれ」
「どんな口説きテクニックか知りませんけど、成功率低いですから皆さんまねしないでください」

大興奮状態の例外を尻目に、新八が世の男達へ忠告する。

「じゃあ、ゴミ箱に落とした頭のネジ拾っとけよ」
「いいわよ拾ってきてやろうじゃない。佐々木さんのネギ」

ボケボケなさっちゃんは、見事三人にスルーされてしまったのであった。





END.


新八もつっこむの疲れる。


20080623

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