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134.援護する者達 **


「至近距離でブッ放せば勝てるとでも思ってんだろ?……本気になれば、まとも食らっても、お前の炎など屁でもないが、まんまと策略にハマるのは面白くねぇ」



ニヤリと不快な笑みを零した直後、またしてもザクロが視界から消えた。
奴が現れたのは―…、



「あっけなくクタバレ」



獄寺さんの真後ろ。

背中を痛めた今の獄寺さんに取って背後は鬼門。
必死に後ろを振り向こうとするが間に合わない!



「獄寺さあああん!!!」



私の悲痛な叫び声が木霊し、森中に響き渡った。

その瞬間、獄寺さんの武器が眩(まばゆ)く輝き、激しく炎が噴射を始める。
直後、彼の身体がグルリと転換された。
サポートしたのは獄寺さんの相棒。嵐猫の瓜だ。



「この距離なら!」



獄寺さんは目一杯引いた弦を敵に向けて放った。


ドォォォン!!


凄まじい爆発と同時に周りの木々へと炎が引火。黒い煙が立ち込め、辺りは…焼け野原となった。

咄嗟に発動させた、守りの歌のシールドのおかげで、ラルさんとγさんは護りきる事が出来た。



(獄寺さんは!?)



私は慌てて周囲を窺う。煙の向こうに人影が二つ。獄寺さんとザクロだ。

獄寺さんは残りの力を振り絞り、最後の一撃を放とうとしていた。だが、


ドオオオン!


再び響いた爆発に私は目を見張る。爆煙が辺りを覆って視界が見えない。



「ま〜ったく、ザクロなっさけな〜〜い。迷子になったついでに助けちゃったわ」



上空から響いた声に私は顔を上げた。
そこに居たのは、雨の炎を纏(まと)った真6弔花の1人、ブルーベル。



「くそっ、てめーなんかに助けられるとは俺も焼きが回ったぜ!!」

「強がり言ってる割には良い格好じゃん♪」



先程の爆発で片腕を失ったザクロを、ブルーベルは楽しそうに見下ろす。



「ば、バーロー!!こんなのちょっとすりゃ――」

「デイジー程じゃないけど直ぐに再生できるって言うんでしょう?それまで待てって言うんでしょう?でしょう♪そんなの待ってられないよ〜だ」



無邪気な笑顔で匣を取り出し、ブルーベルはそれを開匣。躊躇(ためら)う事なく地上に攻撃する。


ドンドンドーン!!!


幾重にも繰り返される攻撃の嵐に、辺りは再び砂煙へと飲まれていった。



「さ〜て。目一杯、止めさ〜そぉっと♪」



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あきゅろす。
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