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133.Gの弓矢


東の空が金色に輝き、決戦の日の夜が明けた。

玉座を思わす椅子へと腰掛け、足下にひざまずく真6弔花へと笑顔を向けた白蘭は、微笑みを崩す事なく、こう告げる。



「ボンゴレとの遊びはこれで終わりにしよう」

「ハッ!トリカブトがユニ様に付着させたのは3日間取れる事のない特殊な炎の粉。その炎の粉を頼りにユニ様の居場所を割り出した所、ここから5qの地点に間違いありません。まずは我々が地上から気付かれぬように3方向から近付き、ユニ様の確保を目指します」

「僕も直ぐ行く。それとユニちゃんは二の次で、本来の目的は名前にあるって事を忘れないで。彼女さえ無事なら全力でやっちゃって良いからね」

「ハッ!必ずやユニ様を捕らえ、歌姫様をお連れしてみせます」

「じゃあ、いってらっしゃい♪」



白蘭の掛け声と共に、桔梗、ザクロ、ブルーベルは一斉に飛び立った。




◇ ◇ ◇


右辺からの攻撃を任されたザクロは、猛スペードで木々の合間を飛び抜ける。

一番乗りを確信し、嬉々の表情を浮かべるザクロ。
たが、異変は起こった。
パチッと鼻の頭に何かが触れたのだ。



「!」



しかしそれに気付いた時には足元から全身にかけ、何かが巻き付き、身体を拘束された後……。
次いで雷の炎がザクロを直撃。間を空けずに嵐の炎に吹き飛ばされる。



(…やったか)

(大当たりだ)

(手応えあったぜ!)



ザクロを待ち伏せしていたのは――獄寺隼人、γ、ラル・ミルチの3名。

一撃でしとめられるよう先制攻撃に出た獄寺達だったが、相手は、あの真6弔花の1人。そう簡単に行く筈もなかった。



「俺はデイジーやトリカブトとは格が違うぜぇっ、バーローォォォ!」



ザクロはマーレリングに炎を灯すと、羽織ったコートの前を開き、左胸に埋め込んだ異端の匣兵器へと炎を注ぎ込んだ。
凄まじい威力の炎がザクロの体から放出される。
これは正しくトリカブトの時と同じ。修羅開匣。



「さーて、どんな虫人間やら、動物人間が出てくるんだ?」

「バーロー!虫や動物だぁ?デイジーやトリカブトと同じにすんなぁ!!!」




上空に浮かぶ炎の塊からザクロの声が響き、皆の視線が一点に注がれる。
そして、現れた敵の姿を視界に収めた瞬間、獄寺達は……言葉を失った。


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あきゅろす。
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