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130.大空の助言 **


「おおおお!!」



沢田さんの叫び声と共に、空が橙色に染まった。

X BURNERは見事トリカブトに命中。完全に停止したその身体を回収しつつ、桔梗達は去って行く。



「…深追いはするな。こっちも、もう戦える状態じゃねーからな」



リボーンさんの言う事は確かだった。真6弔花が退却し、全員が安堵した途端、負傷した仲間達が次々と倒れ始めたのだ。



「ちっ。かなりダメージを負っちまったな」

「γ、名前様の所へ!」

「はっ」



こうして上空で戦って居たメンバーと、地上に残ったメンバーが合流。

超(ハイパー)化を解いた沢田さんが、慌てて私の元へとやって来る。



「名前さん大丈夫!?」

「私は平気です。彼女に守って頂きましたから。クロームさん、本当にありがとうございました」

「名前が無事なら良い」



微かに頬を染める幼い友人の姿に、思わず彼女を抱き締めてしまいたい衝動にかられたのだけど、



「つーか、名前!何でてめーが此処にいるんだ!!雲雀達と並中に居たんじゃなかったのかよっ」



獄寺さんに怒鳴られ、ハッとする。そんな場合ではなかったと言うのもあるが、皆さんに何の説明もしていなかったのだ。



「しかも、こんな奴らまで連れて来やがって…」



そう言って獄寺さんが睨みつけたのは、私が共に、この場に赴いた人物。

γさん達3人の事だ。



「てめーら、名前に妙な真似してやがったら、ただじゃ済まさねー!!」

「お前達の姫を此処まで運んでやった俺達に対して随分な物言いだな」

「「………」」



睨み合う獄寺さんとγさん。すっかり失念していたが、この二人はメローネ基地と並盛神社で二度に渡って対戦した間柄。



「駄目です獄寺さん!!」

「γも止めて!」



慌てて私が獄寺さんの。そしてユニちゃんがγさんの間に割って入る。

折角味方が増えたと言うのに、此処で仲間割れをしては、元も子もない。



「あの獄寺さん、γさんの仰っている事は本当です。並中でデイジーに勝利した後、どうしても胸のざわめきが治まらなくて。雲雀さんに無理を言って、私だけこちらに向かわせて頂いたんです」



勿論初めは反対された。デイジーを倒したと言え、この町には、まだ残りの真6弔花が居るのだ。


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