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127.突き止められた在処 **


ワタワタと慌てる綱吉に「じゃ、お元気で」と背を向けた川平。しかし、

――チャキリ。



「まだおめーの事聞いてねーぞ。何者なんだ?」



リボーンが愛用の銃を構え、川平に詰問する。けれど、川平は怯えた様子を見せる事なく、背を向けたまま淡々と答えた。



「何者とは?…私は3年前にポックリ逝った、この店のおばーちゃんの息子、川平ですが??」

「いやっ、そう言う事じゃなくて――!!」



綱吉の言葉を遮り、ガラガラと扉を開けた川平。だが、何かを思い出したように動きを停止させ、



「――慈愛のお姫様にも宜しく。…それと、君達には“一つ貸し”だよ」



言葉の意味を問う間もなかった。ピシャと引き戸を閉められ、川平は瞬く間に姿を消してしまう。



「慈愛の姫って名前さんの事?あの人、真6弔花の事だけじゃなく、名前さんの事も知って……」



――と、そこで綱吉はハッとする。



「て言うか何やってんだよリボーン!!助けて貰っといて銃向けんなよ!!」



恩知らずにも程がある。綱吉が責め立てるが、リボーンは川平の出て行った扉を睨みつけたまま。



「どうも奴は好かねぇ」



吐き捨てるように呟くリボーンの台詞に、綱吉は瞳を丸くするのだった。










◇ ◇ ◇


一方その頃。ある場所に向かって、桔梗とブルーベルは先を急いでいた。



「あそこです」



目印となる黒煙を見つけた二人は、奥深い山中へと降下する。倒れた巨木の上に両名が降り立った瞬間、霧の炎が周囲に集まり、直後、真6弔花のトリカブトが姿を現す。



「びくっ」

「ご苦労です、トリカブト。守ってくれていたのですね」



そう告げた桔梗の目前には、白く輝く、とても大きな繭のような物体が。



「これが瞑想?」



勿論、その物体が何なのかを彼等は知っていたが、こうして目にするのは今回が初めてだった。

不思議そうに見上げるブルーベルに、桔梗は穏やかに声を掛ける。



「ブルーベル。白蘭様の邪魔をしてはいけない。向こうへ行きましょう」



そう。あの物体を操作している人物こそ彼等が神と崇める存在――白蘭。

あれこそが、入江正一が目覚めさせてしまったと言う白蘭の能力で、パラレルワールドを覗く事が出来る『神の力』だ。


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