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96.第一関門


「全員揃ったな」



次の日。リボーンさんに呼ばれて、私達は指令室へと集合していた。彼の話によると、これから入江さんがチョイスの説明をしてくれるのだとか。

ミルフィオーレとの、最後の戦いになる筈のチョイスとは、一体どんなものなのだろう?全く検討がつかないから、話を聞くのは少し緊張する。



「入江、始めて良いぞ」

『嗚呼。分かったよ』



そう言って返事を返した入江さんは、現在もメローネ基地跡に滞在中らしく、通信を使って会議に参加するみたい。モニターに映る彼の隣には、スパナさんの姿も見える。



『リボーンさんには既に説明してあるんだけど、チョイスとは、学生時代に僕と白蘭さんが作ったウォーゲームの一種だ』



あらゆる事を選択――つまりチョイスして戦う。故に名を“チョイス”



『プレイヤーは二つの軍に別れて戦場となるフィールドをチョイスし、それぞれ兵士ユニットをチョイスしチームを作る』



入江さんの話に合わせて、目の前のモニターにある映像が映し出された。チョイスを分かり易くCG化したものらしい。



『本陣となる基地ユニットとその位置をチョイスし、戦闘を行い、勝敗をつける』



――勝者は報酬として、敗者の所有物から欲しい物を何でも一つチョイスして、奪う事が出来る。



『そんなゲームだよ』

「何つーか、思ったよりシンプルっスね」

「うむ。オレでも理解できたぞ!!」

『ま、まぁね。元々僕と白蘭さんが暇潰しで作ったボードゲームだから』



山本さんと笹川さんの率直な意見に、入江さんは苦笑を浮かべて答えた。



『と、ところが、僕がのめり込んでしまい、出来る事や設定を増やした為に、コンピューターゲームになって、更に自由度を上げてアップデートしていった結果――ι』



ゲーム末期には、巨大要塞がディスプレイの中を走り回ったりしていた……かな…。入江さんは言い難そうに付け足す。

それは幾ら何でも、のめり込み過ぎと言うもの!



「ケッ。趣味わりーな」



これまた率直な意見を述べたのは獄寺さん。それには『僕も若かったんだよ//』と、流石に入江さんも慌て気味だった。



「あ、あの入江さん。白蘭さんは『現実にそのチョイスをやる』と言っていましたが、それはどう考えたら良いのですか」


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あきゅろす。
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