入江さん達に別れを告げ、仲間の待つボンゴレ基地へと戻って来た私達。
戻る途中、雲雀さんが行方をくらませたりと、小さなハプニングも起きたりしたが、誰一人欠ける事なく、全員でアジトに帰ってこらて、本当に良かったと、心から思う。
10日後の決戦や、白蘭の言った“チョイス”がどんなモノなのか、考え始めたら切りがないけど、今だけはその事を気にせず、皆さんには激戦の疲れを癒して貰いたい。
そう思っていた矢先に新たな事件は起こった。
ヴー…、ヴー…
突如、基地内に響く警報音。まさか白蘭が何か仕掛けて来たのだろうか?
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- チョイス 編 -
「どうしたんですか!?」
急いで指令室に向かうと、そこには既にジャンニーニさんとフゥ太君が居て、彼らはパソコンを操作しながら誰かに指示を出している最中だった。
「あ、名前さん大変だよ。基地近くで新たなリング反応があったんだ!」
「本当ですか!!」
「うん。今、ツナ兄達が様子を見に外へ――」
行っている。そう続く筈のフゥ太君の声は、
『うわあああ!!!』
突如、無線から聞こえた沢田さんの叫び声によって遮られる。私は慌てて沢田さんに呼びかけた。
「沢田さん!?どうかされたのですかっっ」
『………』
「沢田さん!!?」
どうしよう、全く返事がない。やはり、リングの反応は敵のもので、沢田さんの身に何か…!!
「私、見てきます!」
「えええ!!!!だ、駄目ですよ〜!貴女を一人で外に行かせる訳には〜…」
「そうだよ!名前さんが行く事ない。行くなら僕が行くから!!」
今にも外へ飛び出しそうな私を、ジャンニーニさんとフゥ太君が必死に止めようとした、その時。
『ええっと、オレだけど……聞こえる?』
「沢田さん!!良かった、ご無事なんですね!」
『その声、名前さん?…うん。オレはね、何ともないんだけど……ι』
どうしたんだろう。凄く歯切れが悪い。まさか、他の人の身に何かあったのでは!?一瞬、嫌な考えが脳裏を過ぎったが、
『あの名前さん、悪いんだけど、何か食べる物…用意してくれるかな』
「・・・・・・へ?」
私の予感は……どうやら外れているようです。
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