『スクアーロさんって、その声……小娘か!!?』
「はい?」
『「はい?」じゃねー!!何でてめーがそこに…っ』
『ち、ちょっとスク〜!名前ちゃんまで居るってどういう事よ〜』
『ししし♪姫と話してんなら俺と代われっての』
スクアーロさんだけでなく、ルッスーリアさんやベルさんの声も聞こえる。でも私が此処に居る事は予想外だったみたい。
『てめーらは黙ってろ!!……小娘の事も気になるが、今はあの“ふざけた声明”についてだ!』
「スクアーロさん達も聞いていたのですか?」
『……嗚呼。俺達が殺った敵の端末からな』
そうか。だから危険を承知で無線を繋いだんだ。
『こうなっちまった以上、ボンゴレは一蓮托生だ!てめーらがガキだろうと――ってえ!!!』
「スクアーロさん!?」
一体何があったのだろう。今、凄く鈍い音が聞こえた気がするのだけど…。そう思った次の瞬間、
『沢田綱吉』
「(この声――!!)」
『乳臭さは抜けたか』
鼓膜に響く低音ボイス。間違いないXANXUSさん。
『10日後にボンゴレが最強だと証明してみせろ』
それだけ告げると無線は途切れ、XANXUSさんの声も聞こえなくなった。
「切れちゃいましたね」
「う、うん」
言いたい事だけ言って一方的に無線を切る何て…実にXANXUSさんらしい。
「どうやら奴らは、今回は味方みてーだな」
「そうですね」
リボーンさんの問いに私は笑顔で答える。確かに彼らの加勢は心強いが安心するのはまだ早い。
「あの入江さん。白蘭さんの言っていたチョイスとは何なのですか?」
「その事なんですけど、後でも良いかな?みんなとも、もっと話さなきゃいけないんだけど、先にこの装置を保護して隠す方法を考えないと…」
そう言って装置を見上げる入江さん。そうか。この装置の中には、この時代の皆さんが入っているんだ。でも、こんなに大きな物を一体何処に隠すつもりなのだろうか?
「取り敢えず白蘭さんとの戦いの事はまた話し合うとして、一事解散にしよう。後で君達のアジトにお邪魔したいんだけど……良いかい綱吉君?」
「も、勿論です!」
こうして私達は入江さんとスパナさんと言う新たな仲間を迎えて、10日後の最終決戦に向け、行動を開始したのだった。
戦いの終わり
(きっと大丈夫。皆さんと、一緒なら―…)
[←][→]