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92.戦いの終わり


突如モニターに映し出された6人の人物。



「真6弔花?」



どういう事?真のマーレリング・ホルダーにして、本当の守護者って。



「…誰、なんですか」



入江さんが小さく呟く。



「知らないぞ!僕が知らない人間がミルフィオーレに居るなんて…っ」

『正チャンに心配事増やすと面倒臭いからね。僕はこう考えたんだ』



――ただの腕っ節の強い人間を集めても、たかが知れてる。何故ならリングの力の要は“より強い覚悟”だからね。そこで強い上に、超人離れした覚悟を持った人間を、マフィアと言わず、世界中から探し回ったんだ。



『しかもその覚悟が僕への忠誠になりうる人間をね♪世界は広いよね。おかげで彼らと会えたよ』



刹那、映像が切り替わり、赤い髪の無精ひげの男性と緑に囲まれたのどかな風景が映し出された。



『例えば彼。ご覧のように大自然に恵まれた大変美しい故郷の出身なんだけど、僕が覚悟を見せてくれるかって言ったら』



白蘭の声と共に再び画面が切り替わる。でもそこに映っていたのは――。



『故郷を捨ててくれた』



画面を覆い尽くす一面の“深紅”。彼方此方から夥(おびただ)しい数の炎が舞い上がっていたのだ。



『恐いよね。此処まであっという間だよ。……まさか僕への忠誠を示す為に、生まれ育った村や村人を全部消してくれるとは思わないじゃん♪』



私は画面を見上げながら両手で口元を押さえ、無意識の内に後ろへと後ずさる。映し出された映像が、あの時の……ミルフィオーレによって壊滅状態に追い込まれたボンゴレの姿と重なったから。



『う〜ん。やっぱり名前チャンには刺激が強過ぎたかな。ゴメンね』



全く悪びれた様子もない白蘭の態度に嫌悪感を覚えた。僅かな抵抗を…と必死に相手を睨みつけようとした次の瞬間、画面の中であり得ない光景を目の当たりにする。



「噴き出したマグマの中に誰かいるぞ!?」



獄寺さんの言う通り、村を飲み込んだマグマの中に人が居たのだ。それも、お風呂に入るかのように、口笛を吹きながら。



『ふふふ、真6弔花の異常な戦闘能力はこれで分かったかな?……更に彼らには一人に付き5000名の部下と、選りすぐりのAランクソルジャーを100名与えてるからね』


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あきゅろす。
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