[携帯モード] [URL送信]
91.真6弔花 ***


入江さん。突っ込む所は、そこではないです。



「………」



あ、あの、違うと言う事は自分が一番分かっているので、そんな見極めるような目で見るのは止めて下さい…雲雀さん///










◇ ◇ ◇


それから暫く私談義(?)が続いて、ようやく収拾がつきかけた頃、ボンゴレ基地に動きがあった。



「たった今、イタリアの主力戦の情報が入ったぞ。――XANXUSが敵の大将を倒したらしい」



リボーンさんの知らせに、辺りは一瞬でざわめき出す。XANXUSさんが。ヴァリアーが……勝った。



「まじっスか!!」

「流石ですね!」



獄寺さんや草壁さんが歓喜の声を上げるが、入江さんの表情は優れない。



「折角のニュースに水を差すようだが、喜ぶのはまだ早いな。……大将をうっても兵力には圧倒的な差がある。ミルフィオーレが新しい大将をたてて長期戦になれば…」

「心配はねーぞ。敵は撤退をし始めたそうだ」

「――て、事は……勝利じゃないか!!」



けれど撤退の報告を聞いた途端に「これならいける!ボンゴレの戦力は想像以上だ!」と大喜び。

入江さんが安堵すると言う事は、こちらの作戦が本当に成功したと言う事なのだろう。それが分かり、再び歓喜の声を上げる私達。辺りが喜び一色に包まれた、その瞬間。





『――いいや。ただの小休止だよ…』





突如メローネ基地に響いた男の声。私はビクリと身体を硬直させた。だって、この声には嫌と言うほど聞き覚えがある。



『イタリアの主力戦も、日本のメローネ基地もすんごい楽しかった♪』



ふふ、という笑い声と共に目の前にフォログラムが出現。そこに映っていたのは紛れもなく、何度も私を絶望の底へと叩き落とした“宿敵”の姿。



「白蘭さん!?」

「こ、こいつが…」



沢田さん達も初めて目にする白蘭の姿に驚き、動揺しているようだった。



『ボンゴレ最強部隊の本気がみれちゃったりして、前哨戦としては相当有意義だったよね』



前哨戦?その言葉に私は訝しげな顔をする。彼は何を言っているの?それではまるでヴァリアーが退けた大将は、ただの偵察だったような言い方。



『メローネ基地で僕を欺こうと必死に演技する正ちゃんも面白かったな』



いや違う。この人は全てを見抜いていたんだ。


[←][→]

あきゅろす。
無料HPエムペ!