(お願いです雲雀さん)
私は心の中で強く願う。
(山本さんを、ラルさんを、そして私を…)
此処に居る皆を――!
「助けて下さい!!雲雀さあああああんっっ」
悲痛な叫び声が辺りに響き渡った――次の瞬間。
『ミ〜ドリタナ〜ビク〜ナ〜ミ〜モ〜リ〜ノ〜』
聞き覚えのある歌声が上空から降り注ぐ。ハッと顔を上げると、そこには優雅に羽ばたくヒバードの姿が。彼は砂煙の中へと消えて行き、そして、
「ふぁ〜…騒がしいな」
そこから聞こえた、少し高めの“少年の声”。
「…君達……誰?」
何処からともなく一陣の風が吹き、砂煙をかき消した刹那――、私の目に飛び込んで来たのは、この時代にない筈の“雲の刻印の入ったボンゴレリング”と、左の腕に“風紀の腕章”をつけた、
「僕の眠りを妨げるとどうなるか知ってるかい」
“学ラン姿”の、若き雲雀恭弥さんだった。
笑顔の花
(次に再会する時、どうか君の顔に笑顔の花が咲き誇っていますように)
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