「今度は何だ!?」
全員の視線がジャンニーニさんに注がれる。
「これは緊急暗号通信です。――このコードは…暗殺部隊のコードです」
「え?アンサツブタイ?暗殺部隊って…」
もしかして“あの方達”の事だろうか。でも確証はない。世の中には多くの暗殺部隊が存在すると言うし…。兎に角、今の私達に出来る事は暗号の解読が終わるのを黙って待つしかないようだ。
◇ ◇ ◇
「――!いけそうですよ、やはり暗号コードはボンゴレのモノです!!」
それから数分後。ジャンニーニさんの声に私達は反応した。暗号がボンゴレのモノと言う事はやはり彼らで間違いない。
「壁のモニターに再生します!」
ボンゴレ暗殺部隊
ヴァリ…――
『う゛お゛ぉぉぉおい!!!』
瞬間、部屋が・・・揺れた。別に地震が起こった訳ではない。だが部屋が揺れたのだ。大きなモニターから響いた、大き過ぎる“声”によって…。
『首の皮は繋がってるかぁ、クソミソカス共!!』
「「スクアーロ♪/スクアーロさん!!!」」
画面に映し出された人物を観て、私と山本さんの声が重なる。現れたのは勿論この方――ボンゴレ暗殺部隊・ヴァリアーのS・スクアーロさんだ。
『良いかぁ、クソガキ共ぉお!今はそこを動くんじゃねぇ!!……“外に新しいリング反応があったとしても”だぁ』
え?スクアーロさん、骸さんと同じ事を言っている。彼も確か「その場を動かないように」…て。
『ししし♪じっとしてりゃー分っかり易い指示あるから、それまで良い子にしてろって事な、姫♪…後、序でにお子様達』
スクアーロさんの後ろからひょっこり顔を覗かせたのは、同じヴァリアーのベルフェゴールさん。
『う゛お゛ぉい!てめー何しに来たぁぁぁ!!!』
『王子暇だし茶々入れ♪…それに、これって姫も観てんだろ?オレと会えなくて、寂しがってんじゃねーかと思ってさ』
『ンな事あるかぁあ!!口出しすんじゃねぇ!ぶっ飛ばすぞぉ!!!』
『やってみ♪♪』
そして何故か取っ組み合いを初めてしまった。…何と言うか……二人とも息災のようで何よりだ。
その後、映像はプツリと切れ、「これだけι」と沢田さんの鋭い突っ込みが飛んだ。――確かに良く分からない内容だったが、何故彼らが骸さんと同じ事を言っていたのか?分かり易い指示とは一体どういう事なのか?
「成る程。どうやらあの方のようです」
そんな私の耳に届いたジャンニーニさんの声。何が成る程なのかと首を傾げた瞬間、背後でコツリと靴音が響いた。振り返った私の目に飛び込んで来たモノ。それは…、
「笹川了平、推参!」
クローム髑髏さんを抱え帰還した、晴の守護者・笹川了平さんだった。
晴の守護者の帰還
(こうして、ついに守護者が全員揃った)
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