[携帯モード] [URL送信]
60.最強の守護者 ***


二人は匣を取り出し、ボンゴレリングに炎を灯す。そして、山本さんが匣を開匣したのを合図に、戦闘が開始された。

山本さんの匣から飛び出したのは雨属性の燕。
その燕は一直線にγさんへと向かって行くが、



「効かねーな」



彼の弾いたビリヤードの玉によって直ぐに撃墜。



「こっちだ!!!」



しかしその隙に背後に回った獄寺さんがフレイムアローを発射!凄まじい炎がγさんを襲う。

けれど、γさんは軽やかに踵(きびす)を返し、マーレリングに炎を収集させ、電磁バリアで獄寺さんの攻撃を防いだ。



「だから効かねーよ」

「へっ、そうかい。――今だ!!!上がれっっ」



ロケットボム!!

獄寺さんの叫び声と共に、辺りに散りばめられた無数のボムが、γさん目掛けて急上昇する。
フレイムアローの攻撃を防いでいたγさんは即座に対応できず…、


ドガガガン!!


ボムは直撃。凄まじい爆発音が辺りに響き渡った。しかし無傷でその爆発から抜け出したγさんは「チッ」と舌打ちを打って地面に降り立つ。


けれど、二人はこの瞬間を待っていたのだ。


タタタタタッ。背後から迫りよる足音…。刀を構えた――山本さんだ!



「成る程、アイデアは良い。だが惜しいな」



しかし余裕の表情を浮かべたγさんは先程とは違う匣を取り出し、炎を注ぎ込む。開匣した匣から飛び出したのは雷狐(エレットロ・ヴォールピ)



「近付けば感電死だ」

「くっ!!」



一瞬、山本さんに戸惑いの色が生まれた。けれど、そんな彼の迷いを打ち消したのは―…、



「突っ込め!山本!!」



獄寺さんだ。その言葉に「嗚呼!」と頷き、γさん目指して一直線に向かって行く山本さん。



「そいつは信頼とは言わねー。無謀ってモンだ」



γさんはフッと笑みを零して、視線だけを獄寺さんに移した。そしてボムをフレイムアローに差し込み、攻撃態勢に入る獄寺さんに向けて、再び電磁バリアで応戦…。



「――嵐の守護者っ、お前の攻撃は効かないって言ってるだろ!!」

「減らず口を!ボンゴレ嘗めんじゃねえぇえっ」



ズガアァアアン!


獄寺さんの武器から赤い…嵐の炎が噴射される。けれどそれは先程γさんを攻撃した炎とは明らかに違う、攻撃力の小さな炎…。――それではγさんのバリアは貫けない!!そう思った瞬間、γさんの纏(まと)った炎が吹き飛ばされたのだ。



「行け!山本おぉお」


[←][→]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!