ニヤリと口角を上げるリボーンさんに私は「はい!!」と大きく頷いた。
「ですが、見て下さい」
そう言ってジャンニーニさんがパソコンを操作する。モニターに映し出されたのは、無数の点。
「ジャンニーニ、この沢山映ってる点は何?」
「はい。この一つ一つの点が現在確認できるリングの数です。――つまり、少なくとも上にこれだけの敵が居る訳です」
「えっ、あんなに!?」
「その中で一際強いリングが一つ…。――恐らく“隊長クラス”」
「“γ”だな」
ラルさんが告げる。私と沢田さんは互いに顔を見合わせ「γ?」と不思議そうに首を傾げた。
「お前達が戦った兄弟…奴らが所属する第三部隊の隊長だ。電光のγ。名のあるヒットマンとマフィア幹部を何人も葬った男だ。奴に潰された組織は両手の指でも足りない」
「そ、んなヤバイ奴が」
大きく瞳を見開き、モニターを凝視する沢田さん。私も同じようにモニターを見つめた。すると、
「――ガマだかサンマだか知らねーが、心配入りませんよ10代目…」
背後から響く聞き覚えのある声。私達が一斉に振り返ると、そこには獄寺さんと山本さんの姿が。
「昨日あれから自主練習しましてね。色々試して、パワーアップしまくりましたから!!」
「だな♪」
「ええ!?オレ聞いてないよ!普通に寝てたしっ」
「10代目はお怪我をしてるんです。当然ス」
獄寺さんの言う通り、沢田さんの腕には包帯が巻かれている。――やはり、私達が戦っている間、彼も戦っていたんだ。
「…腕、痛みますか?」
私は痛くない程度に、包帯の巻かれた腕にそっと触れてみた。すると沢田さんの肩がビクリと跳ね、私は咄嗟に手を離す。
「ご、ごめんなさい!痛かったですかっっ」
「い、いや!そそうじゃなくて、急に触られて驚いたって言うか…///」
顔を真っ赤に染めて、モゴモゴと口籠(くちご)もる沢田さん…。
そんな沢田さんを疑問に思いながらも「本当に痛くないですか?」と顔を顰(しか)める私に、彼は「だ、大丈夫///」と慌てて首を振るのだった。
◇ ◇ ◇
それから少し経っての事だ。廊下からバタバタバタ…と慌ただしい足音が聞こえて来て、
「ツナさん!!!」
[←][→]