[携帯モード] [URL送信]
55.来援 雨の守護者


突如、私達の前に現れたミルフィオーレのブラックスペル。



「行くぜっ!ボンゴレリングからマモンチェーンを外せ!!」



山本さんが二人に声を掛け、すぐさま戦闘態勢に入る。けれど、



「じゃあオイラが貰う。手出すなよ、太猿兄貴」

「しっかりやれよ野猿」



彼らより先に敵の一人がリングに炎を灯した。赤い、嵐の炎だ。
そしてリングを匣に差し込み、匣を開匣。武器を取り出す。敵はそれを大きく振り上げ、



「じゃあ行くぜっ、オイラの獲物達!」



ランボ君達を攻撃した。ドーン!…という爆発音と同時にランボ君達が吹き飛ばされる。再び大量の砂煙が舞い上がった。
そして煙の中に浮かぶ人影…。敵はその影へと一直線に向かって行き、



「そこの影!首、頂き」



武器を振り下ろした。


キーン!!


けれど、相手の攻撃は山本さんによって防がれる。突然の乱入者に、一瞬困惑の色を見せる相手。



「兄貴、コイツ誰だ?」

「……ターゲットリストに乗ってたかも知れねーが、消えてく人間を一々覚えちゃねーな…」

「だよな!」



ニヤリと笑みを浮かべ、再び攻撃を仕掛ける相手。しかし、山本さんは全ての攻撃を防いだのだ。



「なんだコイツ!オイラの攻撃をっっ」

「――行くぜ」



山本さんはスッと剣を構えて、リングに炎を灯した。すると刀までが青色の炎を纏(まと)い、



「時雨蒼燕流、八の型…――“篠突く雨”」



相手に懇親の一撃をお見舞した。けれどその攻撃は浅かったらしく、敵は後ろに仰け反る。



「山本さん!」



私はその隙に山本さんの元へと駆け寄った。



「ランボ達は無事か」

「はい。今、沢田さん達とお話をされています」

「そっか。――なら、さっさとアイツらを片付けて、アジトに戻るぜ」

「はい!!!」



私達は同時に顔を上げる。視線の先には、驚いたようにこちらを見つめる二人の人物…。



「兄貴!あの女っ」

「――嗚呼。間違いねー。あの女は……」



ボンゴレの歌姫

名字名前。



「おまけに一緒に居る男は、ボンゴレ雨の守護者…か。――よもや、こんな所で会えるとはな」


[←][→]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!