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50.心強い 仲間 **


「――僕は何時でも名前の傍に居ますからね」





彼の温もりが伝わって来るような気がしたの。




◇ ◇ ◇


「……ん…」



ふと目を覚ますと辺りは暗くなっていた。



「名前さん!!よ、良かった〜気が付いて…」



傍らには心配そうに私を見つめる沢田さんとラル・ミルチさんの姿…。



「…私、何時の間に…眠っていたんですか?」

「覚えていないのか?急に気を失って倒れたんだ。…恐らくこれまでの無理が祟ったのだろうな。もう暫く休んでいろ」

「いえ、もう平気です。ご迷惑をお掛けして、すみませんでした…」



ふらりと起き上がって周りを見る。どうやらまだ森の中らしい。今日は此処で野宿という事なのだろうな。中央では明々と焚き火が焚かれている。



「ほら。名前の分の晩飯だ。食べられそうならしっかり食べて、体力を戻しておけ…」



そう言ってラルさんが渡してくれたのは、焚き火で焼かれた焼き魚だった。私は「頂きます」と手を合わせて、はむと魚を口にする。美味しい。



「………」



そんな私を穏やかな表情で見つめた後、彼女は沢田さん達にこう告げる。



「……時間が出来た。名前が食事をしている間なら、少し知っている事を話してやる…」

「本当ですか!!」



身を乗り出す沢田さんに彼女は小さく頷いた。



「オレはボンゴレ門外顧問の組織に属している」

「門外顧問…て、父さんの事じゃあ――っ」

「お前、味方なのか!?」

「嗚呼。そういう事だ。――緊急事態が発生した為、現在の10代目ファミリーの状況を調べる指命を受けてやって来た」

「緊急事態?」

「そうだ――ボンゴレ本部が壊滅状態に陥った」



あの時の悪夢が一瞬で蘇る。同時に肩が震えた。



「騙されないで下さい、10代目!!こいつの言う事はデタラメですっ」



立ち上がる獄寺さん。



「あのボンゴレが壊滅する訳ねーっっ!!!」

「…10年前ならな。だが、この時代にはボンゴレを壊滅させる程の力を持つファミリーが居る。……ミルフィオーレファミリー。ボスの名を白蘭」

「びゃく、らん」


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