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48.嵐の守護者 来る


モクモク、と可愛らしい色の煙が晴れた瞬間、私の前に現れたのは――



「10代目!!――…と、誰だ、この女っっ!!!」



少年・獄寺隼人さんだった。突然の出来事に全く頭が付いていかない。
どうして?どうして沢田さんだけでなく、獄寺さんまで10年前の姿に?



「おい、女!!テメー、一体何者だぁあっっ」

「ご、獄寺君!落ち着いて…っ!!こ、この人は悪い人じゃないか――」

「さっさと言いやがれ!じゃねーと果たすぞっ」

「ご、獄寺君!!!!」



話を最後まで聞かず、今にも私に掴み掛かりそうな獄寺さんを、沢田さんが必死に止めに入る。



「だから違うんだって!この人…10年後の獄寺君と一緒に居た人何だ!!」

「・・・・・え?」



ピタリ。獄寺さんの動きが完全に止まる。
その事に安堵し、ホッと息を吐く沢田さん…。



「う、嘘じゃないよ!オレ一緒に居るトコ見たし、それに……獄寺君、自分の手を見て見てよ」



言われた通り視線を落とすと、そこには繋がれたままの私達の手が…。



「のあぁあああ///」



獄寺さんは咄嗟に手を離す。私は繋がれて居た方の手をぎゅっと握り締め、幼い二人に向かって深々と頭を下げた。



「…あの、私はボンゴレでお世話になって居る名字名前と言います。……お二人は10年前の沢田綱吉さんと獄寺隼人さんで宜しいのでしょうか」

「10年前の…って、やっぱ此処10年後なのか!何時もの10代目なので違うのかと思ってました」

「いや、10年後であってるよ獄寺君ιオレもさっき10年前から来たんだ」

「何だ、やっぱりそうっスか。リボーンさんの事で大人ランボを呼ぼうとして10代目ん家に行ったら――て、これ何スか?棺桶みたいっスけど」



獄寺さんの言葉に肩が揺れる。でも、さっきみたいに泣いてはいけない。
この二人は事情を知らないのだから、私がしっかりしないと――!!



「――み、みたい、じゃ、ない……です…」



身体と一緒に声も震える。泣いては駄目!泣いては駄目!!――私はぎゅっと拳を握り締め、必死に涙を堪えた。そして、はっきりと口にする。



「10年後の沢田さんは……亡くなりました」


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あきゅろす。
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