あの一件から一週間が経ったある日の事。ボンゴレのお屋敷に珍しい来客が訪れました。
「よお、小娘ぇ!!」
「やっほー、姫♪」
「んふふv久し振りねん、名前ちゃん」
「こんにちは。スクアーロさん、ベルさん、ルッスーリアさん」
ヴァリアーの方々です。スクアーロさんとは前から交流があったけれど、ベルさんとルッスーリアさんに関しては『ボスを殴って生きてた奴』と言う可笑しな理由から凄く仲良くして貰っている。
…まあその反面、ザンザスさんを敬愛しているレヴィさんからは物凄く嫌われてるんですけどι
「それで今日はどうされたんですか?幹部の方が三人も揃って…。何か急ぎの報告でも?」
「ししし♪王子がアイツらに用なんてある訳ないじゃん。姫に会いに来たに決まってんだろ」
「そうそう♪私達ね、今日お休みなのよぉー」
私はコーヒーカップを差し出しながら、コテリと頭を傾げる。
普段、お客様のお相手はメイドさんの仕事なのですが、どうもヴァリアーの方は怖いらしくて、皆さん余りお茶を運びたがらない。『格好良い』と噂をしているのは良く聞くんだけど……何て言ってる場合じゃなかった。
「幹部の方が三人も揃ってお休みして大丈夫何ですか!ヴァリアーは人数が少ないって沢田さんから聞きましたけど…」
「いいんだよぉ!!!こうでもしねーと腹の虫が納まらねーからなぁ!」
ズズズ…とコーヒーをがぶ飲みするスクアーロさん。何時も以上に声が大きい。私は「何かあったんですか?」とルッスーリアさんに訊ねた。
「んもぅ!!聞いてよ名前ちゃん!この間の『ミルフィオーレとの一件』ね、うちのボスも知ってたのよぉー!」
「へ?XANXUSさんも!」
「そうなの!!!ボンゴレの坊やから事前に聞いてたみたいでね、私達が動こうとしても絶対に許可するな〜って頼んでたんですってぇー!」
「…可笑しいと思ったんだよな。普段なら『うるせー好きにしろドカスが』とか言う癖に今回に限って何も言わなかったし。俺とスクアーロであんなに頼み込んだのにさ」
ぷーっと頬を膨らませるルッスーリアさんと何故かナイフを取り出すベルフェゴールさん…。
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