「いえ珍しいなと思って…。雲雀さんが黙ってトンファーをしまう何て」
「……気が乗らないだけだよ」
そんな時もあるんだ、と感心する私の横で、何故かククク…と笑みを浮かべるリボーンさん。
「雲雀…素直に言ってやったらどうだ?“誰かさん”の為だってな」
その言葉に雲雀さんがピクリと反応する。
「…赤ん坊、余計な事は言わなくていいよ」
途端に機嫌の悪くなる雲雀さん。その様子を見てリボーンさんは楽しそうに笑ってるけど、全く意味が分からないよ。
「お前達は相変わらず騒がしいな」
「え?」
部屋中に響き渡る、聞き覚えのある大きな声。
私は沢田さん達に破壊された扉(誰が直すのかなι)の方を振り返った。――そこに居たのは。
「久し振りだな名前」
「笹川さん!!」
ボンゴレ晴の守護者、笹川了平さん…と?
「初めまして名前さん。オレは雷の守護者のランボって言います」
牛柄のシャツを来た礼儀正しい美青年だった。
≪リボーンside≫
名前。雲雀がトンファーを収めた理由は…お前の為なんだぞ。
さっきの骸との一戦。アイツら芝居だという事も忘れて途中から本気でやり合ってたんだ。
でも『止めて!!』と泣き叫ぶ名前を見て、初めて戦う気力が失せたんだろうな。だからさっきもトンファーを振り回せなかった。…お前の辛そうな顔を思い出すから…。
例えそれが一時的な感情だったとしても雲雀がそんな風に思うって事は。
最後の守護者
(きっとそれだけ名前の事が特別なんだよ)
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