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34.空に架ける橋 **


「ハハハ。悪い、悪い。名前が元気なさそうだったからさ、励まそうと思っただけだって♪」

「そうですよ。それに、そんな可愛らしい顔で拗ねても…逆効果です」

「!」

「そうそう。もっとからかいたくなるのな〜♪」

「!!」



この二人の冗談は相変わらず心臓に悪い。



「そ、そういえば他の守護者の方はどうされたんですか?沢田さんと獄寺さんは会場内でお見かけしましたけど…///」

「嗚呼。獄寺以外の守護者は全員屋敷の警護にあたってるんだ。俺も含めて、挨拶周りとか苦手な連中ばっかだからな」



ハハハ、と苦笑を浮かべる山本さんの隣で、骸さんはやれやれ…と呆れたように溜息を零す。



「確かにそれもありますが、これだけ多くのマフィアが集結しているんです。用心に越した事はないでしょう…」



成る程。それで沢田さんと獄寺さんしかパーティーに参加してなかったんですね…て、あれ??

そこで、ふとある疑問が頭に浮かんだ。



「リボーンさんは?」



こういうパーティーで大活躍役する凄腕ヒットマンの存在だ。パーティーには出席されていなかったので、皆さんと一緒に屋敷の警護に当たっているのかと思いきや、



「小僧?」

「そういえば今日は見ていませんね」



どうやら違うらしい。
それじゃあリボーンさんは一体何処に…?


ピー…、ピー…。


その時、タイミングよく彼らの無線機が鳴り響いた。すると瞬時に二人の表情が険しくなる。

無線に対応したのは山本さんだ。彼は「悪い」と一言告げて、私に背を向けると、耳に装着していた無線機で誰かと話し始めた。周りを気にしているのか、話し声が全く聞こえてこない。こんなに近くに居るのに…だ。

何かトラブルでもあったのかな。心配そうにその後ろ姿を見つめていると、無線を切った山本さんがこちらに戻って来る。



「悪ぃな、名前。ちっと急用が出来ちまった」

「え?」

「ほんと悪い。後でまた顔見せるから……骸」

「分かっていますよ。……クローム、名前の事は頼みましたよ」

「はい、骸様」



そう言って二人はそそくさと会場を後にする。


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