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ショートストーリー
ある普通の日[ロスシュラ]
「『アイオロスのことが好き』って言ってみて」

突然言い出すアイオロスに、さすがのシュラも開いた口がふさがらない。

「何だ、山羊に豆鉄砲食らわせるとこんな顔になるのかな。美人が台無しだゾ!!たまには言葉で聞きたいものだろ????」

「・・・・・山羊に豆鉄砲当てたら絶対嫌がられるし怒るんじゃないのか。ってそれはどうでもいいが。なんなんだ、いったい」

「愛情確認がしたい」

「・・・・・・・・・・」

「ちょっと言ってみてよ、シュラぁ」

「ヤダ」
面と向かってそんなこと簡単に言えるわけがない。アイオロスはつまり自分の反応を楽しんでいるのだ。
それがわかるので思いっきり普段の調子で冷たく言ってやろうかとも思ったが、シュラの口はそんな器用な口ではないようであった。


「オレはいつでも心から言えるよ。心が真っ直ぐで意志の強い、少し不器用なところもあるシュラを愛している」

そう言う琥珀色の瞳こそ真っ直ぐで揺るぎない強さを湛えて輝いている。

「固まってないでシュラの気持ちも聞かせて」

応えなければという思いから
「オレもあなたのことが・・・・むかしから、す・・・・・」

「す?」

耳まで赤くなったシュラを嬉しそうに眺めるアイオロス。
「こういうかわいいところが一番好きなんだ。シュラ。いつまでも変わらないでいてくれる?」

アイオロスは目的を達したようで満足げに微笑み、シュラは悔しいけれどこれで済んでよかったと、やっぱりこの人に敵わないなと思ったある日の二人でした。



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あきゅろす。
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