一緒に寝て?
「……」
「……」
先程の私の竹谷くんへの拒否反応(恥しさのあまり)で、竹谷くんはショックだったらしくのの字を書きながら隅っこで落ち込んでいた。
私は、また自分の馬鹿たれと思いながら何とか竹谷くんを元気にしてあげようと頑張っているのですが…
「……」
「……」
冒頭に至る訳です。
これはやっぱり、謝るべきですよね。
言い訳なんて二の次、…いや三の次ですね!
「あの、…竹谷くん。そのぇっと、ごめんなさいっ。」
「……?」
「え、いやそので、すね…私、その竹谷くんの上着…前がはだけ、てて…そのな、ななな慣れてn…」
私が訳の分からない言葉を述べていると、途中で竹谷くんが私のところに来て…
「…一緒に寝てくれたら許す。」
「くて・・・ぇ…。」
「それと、ありがと。」
「は…え?えっぇええっっ?あ、どういたしまして?」
「…っくはははははは!!!」
竹谷くんの「ありがとう」に対して私が言うと、今度は竹谷くんが盛大に笑った。私はただ、ぼけーっと竹谷くんの笑顔を見た。
そして、竹谷くんは笑ってる方が輝いていてカッコいいと思った。きっと私は、またのぼせてる気がする。
私たちは、狭いながらも私のベットに寝ている。
竹谷くんはあの後、「さぁ寝よう!寝よう!」と私の返事も聞かずに私の背中を押した。私も何だか一人で寝る気がしなくて、自分の部屋に招き入れてしまった。
竹谷くんは、どこでも寝れるタイプなのか、今は私の隣でぐっすり寝ている。余程疲れているみたいだった。
時々寝返りをうつ時、竹谷くんの長いふわふわした癖っ毛のある髪の毛が、私の頬に当たってくすぐったい。
私はお日様みたいな竹谷くんを横に、安心して瞼を閉じた。
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