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繋ぎ、繋ぐ物語
48
本州のとある屋敷。
月明かりに照らされ、敷き詰められた白石と緑にたなびく木が織り成す、美しい庭
園が広がっている。
その敷地内にある鳳凰の飾られた堂の庵で、小さな炎が揺らめいていた。
男は、報告された内容を吟味していた瞑目から醒めると、仄かな笑みを浮かべた。
「この炎のように、いずれは消え去る。ならば、堪能しよう……」
炎が、段々と弱くなっていく。
「全ては、己の趣くまま……」
炎が消え去ると共に、男の影も暗闇へと溶け込んだ。
090617 更新
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