む、くろ執事
――ガチャ
「お帰りなさいませ、お嬢様。」
『‥‥そんな格好でなにしてんですか、骸さん。』
「クフフ、骸さんじゃありません。骸執事です。」
『骸執事?』
「はい。」
『‥‥む、くろ執事?』
「はい。」
『‥‥。』
「(ニコッ)」
『髪型似てるからって自らパロッてんじゃねぇーっ!!何が、むくろ執事だ!お前なんかセバスチャンの指先にも及ばんわ!』
ガチャ
「‥‥ねぇ、いいかげん僕の部屋で騒ぐの止めてくれない?」
『雲雀さん!お帰りなさ‥‥ってなんで燕尾服!?』
「骸に対抗してみた。お嬢様、ソファにおかけ下さい、今紅茶をご用意致します。」
『えっ‥‥ありがとう‥ござい、ます。』
「クフフ、本日はベリータルトとマロンブリュレとティラミスをご用意致しました。どれになさいますか?」
『えっと‥‥じゃあ、ティラミスで。』
「かしこまりました。どうぞ。」
「お嬢様、紅茶が入りました。ティラミスにあうように、特別にブレンド致しましたのでどうぞお飲み下さい。」
『わぁ、ティラミスも紅茶も美味しい!(こんなもてなしも、なかなか悪くないかも!)すごいね、二人とも!』
「いえ、当然の事ですよ。」
「クフフ、そうですよ。だって僕は」
「「あくまで、執事ですから。」」
『‥‥。(なに、この誇らしげな笑み。まさか、この台詞を言う為だけにこんな事を‥‥?この二人ならありうる。)』
(そんな穏やかな昼下がり)
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