死闘の日
「やあ、今日、4月10日は何の日か知ってるかい?素晴らしい日なんだよ。」
『良い戸の日!』
「僕がそれを素晴らしい日だって言うと思う?しっかり考えてよ。」
『えっと……分かりました!駅弁の日ですね。もう、雲雀さんったら食いしん坊さんですね!』
「……何そのムカつく笑み。今、凄く君を咬み殺したいんだけど。」
「クフフ、分かりますよ。僕には分かります。女性の日です。」
『へえー、女性の日なんですかー。』
「突然窓から入ってきて、何あたかも最初からいたかのように会話に加わってるの?というか君もナチュラルに返事返さないでよ。」
「全く、雲雀君の女性好きには困ったものですね。」
『えっ、そうなんですかっ?』
「違うよ。」
「はい。しかも幼稚園児からマダムまでという守備範囲の広さなんですよ。」
『ええーっ?ちょっ、雲雀さんそれ広すぎですよ!』
「だから違うって!二人で会話しないでよ!」
『え、仲間に入りたかったんですか?群れたかったんですか?……ぷくく。』
「その笑い方本当に苛つくんだけど。」
『で、一体何の日なんですか?』
「だから女性の日でしょう?」
「お前は黙っとけ。死闘の日だよ。」
『……死闘の日?』
「そうさ。素晴らしいだろう?」
『えっと……残念ながらそんな日はありませんよ。』
「ええ、聞いた事もありません。」
「……嘘だ。」
『本当です。』
「僕があるって言ったらあるんだ!」
『何て俺様なっ!』
「雲雀君は僕様ですよ。」
「……今日の為にトンファーを新調したのに。ほら、ここからマキビシが出るんだよ。」
『マキビシ!?何で忍者?』
「マキビシとは……素晴らしいですね。最先端です。」
「だろう?君、よく分かってるね。」
『……。』
「いえいえ、それほどでも。少し見せて貰ってもいいですか?」
「いいよ。ちょっと今は機嫌がいいんだ。」
『……。(マキビシが最先端?……でも、話がそれて雲雀さんの機嫌が治ったからいっか。)』
「ここを押したら出てくるんだ。」
「格好いいですね。僕も三叉槍からマキビシを出せるようにしたいです。」
『……。(おもちゃに喜ぶ小学生かっ!)』
(そしてまたいつもの一日は過ぎていく。)
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