過去拍手一覧
新年挨拶(京七&剣やち)
◇笑う門には福来る

「明けましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願い致します」
 指を付き、そっと頭を下げるとしゃらりと簪が鳴る。美しく着飾った振り袖姿の七緒に、春水は目を細めて見ていた。
「こちらこそ、宜しくお願いします」
 神妙な顔をして頭を下げあう二人。
「……くすくす」
「七緒ちゃん…笑うこたぁないでしょ」
「…だって…くすくす」
「七緒ちゃんが言い出したんだからね」
「お似合いですよ」
 それでも七緒の笑いは止まらない。
「まあ、良いけどね。怒られるよりずっといい」
「…隊長…もう、外して下さい…」
「はいはい」
 七緒にプレゼントされた眼鏡を外す。宴会に使われる鼻髭眼鏡を、元旦早々付けていたのだ。
「何も今付けられることはないですのに」
「昨年は付けて上げられなかったから、さっさと済ませたかったんだよ」
 まさか真剣な新年の挨拶のときに付けるとは思わず、七緒は不意打ちをくらい笑いがとまらない。
「お似合いでした」
「ありがとう」






◇以下略

「剣ちゃーん、あけおめー!」
「何だその言葉」
「あけまして、おめでとうの略だって」
 何でもあだ名をつけたり、縮めたりするやちるはすっかり気に入ったらしい。
「…新年の挨拶までそれかよ」
「剣ちゃんだって、『ああ』とか『おう』しか言わないじゃん」
「そうか?」
「そうだよ」
「今年もよろしくねぇ」
「ああ」
「ほーら」
「う…」
「きゃはははは!」
 やはり今年もやちるにはかなわないらしい。






こんな二組ですが、今年もどうぞよろしくお願い致します。

当サイト一番好きな話等教えていただけると幸いです。タイトルを上げて頂いても、漠然としたお答えでもかまいません。今後の参考にお聞かせいただけると嬉しいです


20051231〜20060112

[前へ*][次へ#]

4/143ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!