過去拍手一覧
◇誘発(京七)
「くあぁ〜」



 藤棚の下に辿り着いた、小さな子猫が欠伸をし、丸くなる。

 雲一つなく、ぽかぽかと温か過ぎる日差しが降り注ぐが、満開の藤が上手い具合に日差しを和らげ、黒い毛並みの子猫には丁度良い。





「…ああ…こんなところにいたのか、にゃにゃ緒ちゃん」
 春水は、気持ち良さそうに眠る子猫を見付け、微笑を浮かべる。
「…ん…くあぁ……たいちょう…」
 人の気配に目を覚まし子猫は欠伸をする。






「いいよ、もう少し寝てなさい」
 頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細め、頭を擦り付ける。
 春水が子猫の側に腰を下ろすと、子猫は膝の上に乗り丸くなった………。





「……ん…?」
 胸と腹の重みに、春水は目を覚まし状況を確認する。
「ああ…ボクも寝てたのか…」
 胸の上には、静かな寝息をたてる七緒の姿。
「子猫のにゃにゃ緒ちゃんの夢みるなんて…、七緒ちゃんが珍しく寝てるからかな?」




 春は誰もが、眠りを誘われるのです。





実は前回拍手の続きで夢オチ…
イメージ画つきの珍しい拍手w


20060427〜20060514

[前へ*][次へ#]

15/143ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!