◇BLEACH if…
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「あっん……」
 背筋を這い上がる快感に、七緒は声を上げた。
「七緒ちゃん…声抑えなきゃ…」
 意地悪く耳元で囁きながらも、春水の腰の動きは止まらない。
「ふ…んん…無理…」
 唇を噛み、堪えようとするが春水が与えてくれる刺激が善すぎて、口を開け喘いでしまう。


 夜とは言え、ここは外である。
 夜桜を見にやってきて、薄暗い桜の木の下で二人、いい雰囲気に酔いしれていたときに、酔っ払いに絡まれたのだ。
 しかもその酔っ払いは、七緒の同期生で、付き合いのあった相手だった。


「この度は、おめでとうございます」
 口端を上げにやにやと笑いながら、先日結婚したばかりの七緒へ、祝いの言葉を投げ掛ける。
「そいつは、どうも」
 七緒の肩を引き寄せ、春水が代わりに礼を述べる。
「よく取り入ったもんだよなぁ」
「……君さぁ、さっきおめでとうって言ったよね?」
「…ふん」
「妻への暴言を、ボクが許すと思うかい?」
「…う…」
 春水が冷たい視線を男へ向ける。
「……あなた…」
「…七緒ちゃん…ボクの七緒ちゃん…」
 春水の言葉に七緒は嬉しくなり腕に縋ると、春水はとろけそうな視線で七緒を見つめ、頬を指先で撫でる。
「…はい…」
「!!七緒ちゃんっ!」
「きゃっ」
 『ボクの七緒ちゃん』という台詞に、初めて頷き返され、春水は堪らず七緒を強く抱き締める。
「ご免…今の返事ではち切れそうなんだけど…」
「…もう…」
 七緒は頬を染めながらも、嫌がる素振りを見せない。

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