◇BLEACH if…
1
「…あ、ああん…ああ」
「ふ、ふ…」
 肌打つ音と水音が室内に響き渡る。
「あ、あああああ」
 やちるは大きく背を反らせ、痙攣する。
「ぅん…」
 剣八は一際大きくやちるの腰へと身を打ち付け、身震いし己をやちるへと注ぎ込む。
「はぁ…」
 二人が荒い呼吸を整える中、時計の鐘がなる。
 その鐘は時刻を知らせると同時に、日付が変わることを知らせる物だった。
「…やちる。誕生日おめでとう」
 剣八はやちるの中に居続けたまま、祝いの言葉と口付けを贈る。
「……剣ちゃん…」
「…一年…だな」
 前の年のやちるの誕生日に、二人は初めて一つになった。
「うん…うん、嬉しい…」
 やちるは剣八の首に腕を巻きつける。
「ありがとう、剣ちゃん…」
「今日はどうするんだ?何時もみたいに、買い物にでも行くか?」
「…買い物もいいけど、一日こうしてるのもいいなぁ」
 やちるの物欲は、満たされない気持ちから来ていた。剣八と供にいられる今、激しい物欲は失せていた。
「それもいいな」
「あっは、挑戦してみる?」
「挑戦するか?」
「それでもいいけど、ね、剣ちゃん」
「ん?」
「夜はこのまま寝て、朝からってのはどう?」
「それでも構わんが?」
「よし、決まり!じゃあ、朝からね」
「何でまた、朝からなんだ?」
 剣八は身を引き後始末をすると、布団に横たわる。やちるを引き寄せ腕枕をし、髪を撫でながら尋ねる。
「実はね、剣ちゃんの誕生日に、夕食前に押し倒されたじゃない?」
「ああ」
「アレが新鮮で気持ちよかったのよ、これが」
 やちるが真剣な顔をして剣八を覗き込む。
「ほお?」
「たまには、場所とか時間とか変えるのも、新鮮でいいかなーって」
「じゃあ、朝飯食ったら、何処か行くか?」
「うん!」
「そうか、んじゃ朝にな。おやすみ」
「おやすみなさい」

[次へ#]

1/8ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!