◇BLEACH if…
3
「本当は、ちゃんとしたいけどな。悪いな」
「いいえ…」
 一月振りの逢瀬でも、許される時間は本の僅かだった。
 椅子に座った一角の上に跨ぎ座り、体を密着させる。
「…もう少ししたら、俺も時間が取れるはずだから、その時にな」
「はい…」
 ネムは副隊長で、一角は三席である。
 常に忙しく動き回り、一月二月会えないことはざらなのだ。
 この日、一角の宿直当番と判ってから、この日に会おうと決めたのだった。
 本の僅かな逢瀬の時間。
 二人とも、時間が勿体無いというように、唇を重ね合いながら、互いの指で馴染ませ合う。


「…一角…さん…」
「ああ…もう大丈夫か?」
「はい…」
 ネムが強請り、一角が指を抜き身をそっと充てる。
「…あ…」
 ゆるりと一角の身を迎え入れ、ネムは仰け反る。
「……気持いいか?」
「…はい…」
 初めて知った、気持ちがいいという感覚。
 一角と体を重ねるまで、知ることのなかった感覚に、ネムは体を震わせる。


 この時、一時的に剣八の邪魔が入ったが、事を終えると、ネムはそっと詰め所を出て行った。

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