◇BLEACH if…
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 二人の仲はマユリ許可を得ているとはいえ、やはり堂々と会う事は憚られた。
 いちゃいちゃし過ぎると、マユリから妨害がさり気なく入ったりするのだ。

 
 ネムはマユリにバレないように、ただ二十三日と日付を覚え、その日を待ちつづけた。



 そして迎える当日。
 夜食を用意して、籠に入れ、そっと裏口から出て行く。
 
 
 十一番隊の詰め所の前で立ち止まり、本当に今日で合っていたか不安を覚える。
 扉を小さく叩き、開かれるのを待つ。
「いらっしゃい」
 一角が笑顔と供に現れ、ネムは安堵し微笑を浮かべる。
「あの…夜食を…」
「ありがとうございます。どうぞ」
 一角は一応は他隊の副隊長を迎え入れるよう、礼儀を取る。
 ネムがそっと足を踏み入れ、扉が閉められると供に、後ろから抱きすくめられる。
「…一角さん…」
「涅隊長には?」
「…黙って出てきました…」
「…じゃあ、あまり遅くなりすぎないようにしないといけないな」
 二人は小さく笑い合い、唇を重ね、舌を互いに絡ませ合う。
「…ん…」
「大分、上手くなったな」
 唇を離し、一角が口端を上げて悪戯っぽく笑う。
「…本当?」
 頬を染め、嬉しそうに尋ねるネムに一角は大きく頷く。
「ああ、本当だ」
 
 ネムは、色事に関しての知識が見事になかった。
 あるのは医学としての知識である。
 かといって、一角も詳しい訳ではない。自己流で良いかと念を押し、少しずつ教えて行ったのだ。
 

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あきゅろす。
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