◇BLEACH if…
4
「剣ちゃん…」
「やちる…」
 視線が絡み合い、名を呼び指を絡ませ、もう一度唇を重ね合わせる。
「嬉しいな…」
「ん?」
「今まで、皆と騒いで、遊んでたでしょ」
「まあな」
「うふふ、剣ちゃんと二人きりで年越して迎えるなんて、死神になる前みたい」
「そういえば…あれ以来か」
「うん」
 剣八は改めて、やちるを見る。
 
 初めて会ったときは小さくて。

 いつも背中にいた存在。

 今は、自分の下にいて深く剣八を受け止めている。

「やちる」
「なぁに?剣ちゃん」
「……愛してるぜ」
 小さくやちるの耳元で囁き、舌を入れる。
「あん!!」
「うぉ。すげえ絞まり方だな…」
 剣八の言葉だけでやちるは感じてしまい、剣八の凶器を強く締め付ける。
「だって、嬉しい…剣ちゃんから今年最初に先に言われるとは思わなかったから…」
「…そうか」
「剣ちゃん、大好き、愛してる」
 やちるは剣八にしがみ付き、全身で訴える。
「ああ…」
 剣八もやちるに応えるように、抱き締め暫くじっとしていた。


「さて、新年一発目いくか」
「うん!」
 剣八はにやりと笑いながら身を起こし、やちるも満面の笑顔で頷く。



 眠りにつくまで、二人は離れることは無かった。



「もう、すっごく幸せな年越しだった!!来年もやろうね!」
「おいおい、もう、来年の話かよ。はじまったばかりだぜ?」



おしまい

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